優美メソッド

「優美メソッド」とは、誰もが必ず上達を実感できるように体系化された独自の指導法です。     

まずは硬筆から学び、文字の形がどのように構築されているかを丁寧に理解していきます。構築の仕方を分かりやすく解説しながら進めますので、初心者の方でも安心して楽しく習得することができます。

この基礎を身につけると、手本が無くても自信を持って文字を書けるようになり、さらに毛筆に移行した際には、筆遣いが未熟であっても形が整っているため、美しい文字として表現することができます。

筆遣いの習得においては、実際に目の前で書く様子を見ていただいたうえで、「筆持ち」という指導法を行います。

「筆持ち」とは、指導者が学習者と同じ筆を一緒に持ち、共に書き進める方法です。このシュミレーションと「筆持ち」を繰り返すことにより、筆遣いの技術は確実に向上します。

この段階に至ると、楷書・行書・草書・隷書など多様な書体を楽しみながら学ぶことができ、どの書体も対応できる力が身につきます。

また、「筆持ち」で体得した技術は小筆や筆ペンにも応用可能であり、結果としてあらゆる筆記具に対応できる実力が養われます。

オリジナルの指導法「優美メソッド」の特徴

優美メソッドは、美しい字を書くためのポイントを、

1. 構築
2. 筆使い
3. バランス

の3つに分けています。

文字の「構築」とは

美しい文字を書くための最初のステップは、「文字を図形のようにとらえること」です。

「構築」は、その図形の構成をあらわす図解のようなものだと考えられます。

例えば、「あ」の文字を例にして考えてみましょう。

「あ」を図形だと考えると、「あ」の構築の一部を次のように示すことができます。

美しい「あ」を書くポイント

【「あ」の構築ポイント

① 2画目は1画目の中心を通る
② 少し左に膨らんだあと斜め右下へ折れる
③ 3画目が2画目と交差したあと、その交差点から2画目の終点までの線の長さと同じになる位置で止まる
④ 直線で少し上にあがり、円を書く
⑤ 2画目の終点のラインより少し出るようにはらう

「あ」の構築のポイントは他にもありますが、これらのポイントさえ覚えて書くことができれば、美しい「あ」の文字に近づけることができます。

優美舎では、まずこの「構築」を無理のないように少しずつ覚えていただきます。

そして、覚えたものをペンや筆で表現できるように書く練習を行ったうえで、添削を受けていただきます。

稽古でこのような流れをふまえることで、自分で練習するときも「構築」のどの部分ができていて、どの部分ができていないかを見極められるようになります。

文字の「筆使い」とは

毛筆の練習をする場合は、書く文字の「構築」だけではなく、正しい「筆使い」を身につけることが肝心なポイントとなります。

筆使いができているかできていないかによって、文字の見た目が大きく変わってきます。

稽古内では、毛筆の練習をするときに筆使いをしっかりと身につけていただくため、

  • 指導者が目の前で書いて見せる「シミュレーション」
  • 指導者が塾生の筆を上から持ち、一緒に書く練習「筆もち」

を取り入れています。

シミュレーションは、筆がどの向きでどのスピードで動くのか、実際に目で見ていただくことで、自分がどのように書けばいいのかをイメージできる効果的な方法です。

筆もちは、実際に上から指導者が筆を動かしてくれますが、自分も一緒に書いているという感覚も持てるため、筆の動かし方に強く自信を持つことができる方法です。

文字の「バランス」とは

「構築」「筆使い」よりもさらに習得が難しいのが「バランス」です。

美しい文字を書くためには、この「バランス」の良さが必要になってきます。

例えば、「あ」の文字を美しく書くためのバランスのポイントにはこのようなものがあります。

美しい文字を書くための「バランス」

【「あ」のバランスポイント

① 中心線を基準に適度な膨らみを持たせる
② 下線からの角度は45度
③ 1画目のはじめから下ろしたラインより少しだけ出る
④ 1画目の終わりから下ろしたラインより適度に出る(③で出した幅よりも多めに)

「あ」「構築」を全部覚え、「筆使い」をしっかり習得したとしても、「バランス」が欠けていると文字の見栄えが悪くなってしまいます。

「構築」「バランス」を効率よく身につけていただくため、優美舎に入塾したての方には、まずはペンの練習に集中していただくことを推奨しています。

ペンで文字の「構築」「バランス」を身につけ、毛筆でその2つに加えて「筆使い」を身につけることで、確実に上達することができるのです。

稽古中はすべての書体に手本を用意していて、塾生は好きな字を選んで何度でもその手本を見ながら書くことができます。

そして、ペン・毛筆のどちらに対しても、指導者から直接、何度でも添削を受けることができます。

何度も添削を受けることで、「構築」「バランス」「筆使い」の3つの視点から、それぞれどこを直せばいいのかをしっかりと確認することができるのです。

書道の技術を超えた指導

優美舎では、書く文字の美しさだけでなく、動作・言葉・礼儀の美しさの指導もあわせて行っています。

そのため、いずれ上達して教える立場にたったときには、書道の技術以外の素養にも自信をつけていただくことができます。

毛筆のプライベートレッスンは、どのように書くのかをシュミレーションし、書いたものを添削、その後筆持ちをして筆使いを学びます。

「優美メソッド」を通して指導を受け、検定を定期的に受けて実力を上げていけば、最終的には「安心して教えることができるようになる」まで、また「書家としての自己表現ができるようになる」までを目指すことができます。

「書道塾 優美舎」の指導者

浅井微芳

書道塾優美舎の指導者:浅井微芳

書の道をひたすら歩み、多くの添削を重ねてきました。

癖字に悩む方が美しい文字を書けるようになり笑顔を見せていただけたとき、最高の幸せを感じます。

この幸福感を分かち合いたく、指導法「優美メソッド」を創りました。

一人でも多くの人に伝えていくことが私の使命だと思っています。

▼入塾を迷われている方へ、個別の体験・説明会を行っています。お気軽にお越しください。